処遇改善加算と助成金

①令和元年10月1日より、介護職員等特定処遇改善加算(新加算)が新設されました。

現在、介護・保育業界は未曽有の人材不足となっており、人材の確保をしたくても、他社へ就職してしまう。離職率してしまう(定着率が悪い)など、大変厳しい状況が続いています。

応募される方、辞めることを検討していらっしゃる方は、他社と比較しながら、ご自身の就業先を探しています。当然、選択は賃金の比較がとても重要な要素です。特に、処遇改善加算の有無は一目で比較することが出来るため、業界的には必須の対応であると考えられます。

②新加算の概要

処遇改善加算は、ご存知の通り従業員の処遇(賃金等)を改善するための制度です。処遇改善加算は、対応する区分により加算率に差があります。上位の区分への対応には要件を満たす必要がありますが、なかなか対応出来なくて処遇改善加算を取得できずに、せっかくの採用のチャンスがあっても、採用できなかった。ということも、あったのではないでしょうか。

キャリアパス要件は、Ⅰ、Ⅱ、Ⅲの3種類の要件があります。

Ⅰ…職位・職責・職務内容に応じた任用要件と賃金体系の整備をすること
Ⅱ…資質向上のための計画を策定して、研修の実施または研修の機会を設けること
Ⅲ…経験若しくは資格等に応じて昇給する仕組み又は一定の基準に基づき定期に昇給を判定する仕組みを設けること。

 

新加算の「特定加算」は、現行の処遇改善加算(Ⅰ)(Ⅱ)(Ⅲ)を取得している事業者について、さらなる処遇の向上を目指し、上乗せで算定できるものです。

新加算の要件は経験・技能のある障害福祉人材において、「月額8万円」の処遇改善となる者又は処遇改善後の賃金額が「役職者を除く全産業平均賃金水準(年収440万円)」以上となる者を設定・確保すること。を定めています。

 

特定加算の区分と要件については、下記のとおりです。

(1)介護福祉士の配置要件とは 

サービス提供体制強化加算の最も上位の区分(訪問介護にあっては特定事業所加算(1)または(2)、特定施設入居者生活介護等にあってはサービス提供体制強化加算(1)イまたは入居継続支援加算、介護老人福祉施設にあってはサービス提供体制強化加算(1)イまたは日常生活継続支援加算)を算定していること。

※障害福祉事業所は特定事業所加算または福祉専門職員配置等加算を算定していること    

(2)現行加算要件

  現行加算(1)から(3)までのいずれかを算定すること(特定加算と同時に現行加算に係る処遇改善計画書の届出を行い、算定される場合を含む)。

(3)職場環境等要件

  平成20年10月から届出を要する日の属する月の前月までに実施した処遇改善(賃金改善を除く)の内容をすべての職員に周知していること。この処遇改善については、複数の取組を行っていることとし、「資質の向上」、「労働環境・処遇の改善」及び「その他」の区分ごとに1以上の取組を行うこと。

(4)見える化要件とは

  特定加算に基づく取組について、ウエブサイトへの掲載等により公表していること。具体的には、介護サービスの情報公表制度を活用し、特定加算の取得状況を報告し、賃金以外の処遇改善に関する具体的な取組内容を記載すること。この制度における報告の対象となっていない場合には、各事業者のウエブサイトを活用する等、外部から見える語りで公表すること。

以上の要件を満たしたときに新加算の申請が可能となります。

③処遇改善加算の申請と助成金について

処遇改善加算の要件を満たすには、キャリアパス要件を満たしている必要があります。その要件は助成金の要件にも活用できるため、新規のお取組や、現在の区分から上位への変更を予定されていらっしゃる事業主様は、助成金が活用できるチャンスです。

しかしながら、助成金の申請と処遇改善加算の申請はタイミングを間違えてしまうと、助成金の受給が出来なくなってしまいます。

弊所では、皆様とご相談のうえ適切なキャリアパスプランを作成し、「助成金」と「処遇改善加算」のいずれも受給できるよう、ご協力させていただきたいと考えています。

 

④処遇改善加算と合わせて助成金をもらえることをご存知ですか?

人材確保等支援助成金(介護・保育労働者雇用管理制度助成コース)

この助成金は、介護・保育事業主の皆さまが、介護・保育労働者の人材不足解消 のため、賃金制度の整備などを通じて労働者の職場定着促進に取り組んだ場合に支給するものです。助成金支給は最高3回、事業主に対して最大で230万円受給の可能性があります。(生産性要件を満たした場合)この助成金は、従業員への賃金等での還元は必要ありません。

これから「新」処遇改善加算へのお取組を予定されている事業主様、人材の定着を懸念されている事業主さま。社会保険労務士へお問合せいただき、対応のご検討をされてみてはいかがでしょうか。

助成額

 A 制度整備助成 50万円

 B 目標達成助成 57万円(生産性要件を満たした場合は72万円)

 C 目標達成助成 85.5万円(生産性要件を満たした場合は108万円)

支給要件

A 制度整備助成 50万円

介護・保育事業主が介護・保育労働者の職場への定着の促進に資する賃金制度の整備

(職務、職責、職能、資格、勤 続年数等に応じて階層的に定めるものの整備)を⾏い、

実 施した場合に制度整備助成(50万円)を支給します。

B 目標達成助成 (第1回) 57万円

Aに加え、賃金制度の適切な運用を経て、介護・保育労働者 の離職率に関する⽬標を達成した場合、

計画期間終了1年 経過後に目標達成助成(第1回)(57万円(生産性要件を 満たした場合は72万円))を支給します。

C 目標達成助成 (第2回) 85.5万円

Bに加え、賃金制度の適切な運用を経て、介護・保育労働 者の離職率に関する⽬標を達成した場合、

計画期間終了3 年経過後に目標達成助成(第2回)(85.5万円(生産性要 件を満たした場合は108万円))を支給します。

 

⑤処遇改善加算の配分について

多くの事業所様でもお悩みの職員への配分や受給方法などについて、多くのお問合せをいただいております。当事務所では配分や運用面のご相談も承っております。お困りごとがありましたら、お気軽にお声がけください。

 

横浜市にも多くの介護・保育施設がありますが、処遇改善加算に取り組んでいない事業者様も多数いらっしゃいます。処遇改善加算の金額は、業種によって異なります。社会保険労務士や市のご担当者様へご確認ください。

※令和元年10月1月から制度も変わり、取り組みの検討をしている事業様は、ぜひ助成金の活用も併せてご検討ください。

※ご相談は無料にて承ります。

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